秋田犬保存会の概要
本会は昭和2年5月に当時の大館町々長泉茂家氏によって設立された。
これは此の地方に古代から伝承された土着犬(大館犬)が、闘犬がさかんになった事によって種族的な血液の混濁をきたし、雑種化されてゆくのを憂えての処置であったという。組織的な運営は容易ではなかったようであるが、昭和9年頃からは次第に軌道にのり、先ず犬籍登録が実施され、つづいて同13年には秋田犬標準も制定し展覧会が開催されるようになったが、戦争によって一時中断された。
戦後はいちはやく復活、昭和22年からは展覧会を開催し、同24年からは会報「秋田犬」が発行されるようになり、28年5月からは社団法人組織に移行、運営されている。
昭和24・5年頃からは全国各地に支部、総支部の設立がはじまって、現在では、東北北海道、関東、東海北陸、関西、中国四国、九州に総支部が置かれ、その管下には50余の支部があり、海外には、米国・ロサンゼルス支部と台湾支部がある。
そうして春秋2回の本部展・総支部展は勿論、各支部は年間1~2回の展覧会を開催し、それ以外に観賞会や研究会を随時催している。
尚、本会は昭和52年度が創立50周年に当り、それを記念して秋田犬会館が設立された。
1階は本部事務室、2階が会議室で3階が秋田犬博物室になっており、我が国犬種団体唯一の博物室として高く評価されている。